佐々木美術店





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2013年11月8日金曜日


1981〜1986までのコムデギャルソンのコレクションの写真集がある
この写真集にかなりの影響を受けているのが
変形学生服カタログだ
この切り替えし!
(画像は拝借させて頂きました)



答えを言ってしまうと
変形学生服はコムデギャルソンのデザインそのモノだったのだ


紐解いて行こう

変形学生服とは
標準ではない 当時最先端なハイファッションの学生服

時代はまさに1980年代
ヤングカジュアルスタイル洋品店の奥のスペース
もしくは専門店に その変形学生服は売っていた
変形学生服をつくるブランドは当時沢山あった

変形学生服も好きだったが
僕は その変形学生服のブランドごとにあるカタログが好きだった
部屋には 何冊もの変形学生服カタログがあった

僕は今思うと 川久保社長のうみだすパターンの好み
川久保定番シルエットなど
中学生ながらに
この変形学生服カタログから逆に
自然に学んでいたのだ


カタログには 事細かくイラストで説明があった
キーワードだけでも ピンっと来るワード満載
・ウール
・サージ
・ポリエステル
・ステッチ
・タック
・(ハイ)ウエスト
・ワタリ  スソ
・裏地
・フラップ
・裏ボタン
・ベルトループ
・(隠し)ポケット
・開襟オープンシャツ
などなど
(マテリアルポリエステル?)


当時ハイファッションな着こなしは
バブリーなデカイ四角いスーツだけど
ひろしくん とおるくんは新しくなかった(ビーバップハイスクールを映画館へ観に行くのは 余程気合いを入れていかなくてはならなく 映画を観た後は皆 ガニ股でガンをつけて帰るのだ)

まさに 数あるコムデギャルソンの定番シルエットの中でも
今でもこよなく愛する僕の好きな古手の定番シルエットが
当時変形学生服のハイファッションな着こなしだったと思う

まず 生地はポリのサージ(ギャバ)
ここで 黒のマットな感じを演出
ジャケット(学ラン)は 少し短め
肩パットは角度が なだらかなのが良い
少し肩が落ちてる感じ

全てにステッチが施されているのも
人との差別化に有効だった

パンツ(ズボン)は チョットハイウエストにワンタックの縦ポケット
勿論ケツポケには小さなフラップ付き
シルエットは 提灯  バルーン  ひざボンなどと呼ばれてた
ヒップやひざあたりにゆとりがあるタイプだ
これぞ 是非コムデギャルソンの写真集を見て欲しい
バルーンスカートなどが満載に載っている

裏地は ブルー系の玉虫
詳しくいうと ブルーパープル玉虫がいい
学ランを脱いだ時に見える裏地は
とてもセクシーであり
光のグラデーションがおりなす玉虫色は
僕らの憧れの裏地だった

そして 標準にはない裏地の肌触りは
羽織る時  履く時にいちいちシュルシュルっと音を立て
しっとりと肌を包み込む

特にズボンにとっては
直接モモの肌に触る裏地は
カッコを付けて歩く基本姿勢の
ポケットに手を突っ込んで
ボンタンを膨らませて歩く際に
とても裏地が気持ちがいい
ズボンの裏地は変形学生服だけの特権だった


昔のコムデギャルソンの定番形スーツには
勿論パンツに裏地が付いていた


今の皆さんが履くパンツに裏地なんか付いているだろうか




最後に
これもまた80年代のかわいた不良なビジュアルロックを感じさせる
変形学生服カタログに書いてある詩を紹介します

「年中数えっこさ。逃げられやしねえ。俺たちは時間を数え、看守は俺たちを数え、所長がその看守達を数えるって訳だ」

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